いまだ宅建勉強には慣れません。
でも勉強を進めるうちに「宅建の世界」の法則について段々と気づいたことがあります。
たまってきました。
数年前の自分が聞いたら役立ちそうなので、ここらで備忘録として書いときます。
最初のガイダンスで説明してもらえてたら、頭の中の?が減ってたんじゃないかという勉強のコツ、プロローグです。
目次
宅建試験は「不動産の売買で困っているお客さんを救いたい」人のための試験ではなく、あくまで「宅建士採用試験」である。
「宅建士採用試験」
これは宅建の講師の方が紹介していたコメントなんですが、試験勉強の時に感じていたもやもやが言い当てられて、すごく納得できたんですよね。
宅建試験を学んでいると、宅建業法や民法で納得できない、経緯が不明な規定がでてきますよね。なぜこんなことを学ばなければならないのか、学習する気が失せてくる。
こうなってしまうのは、当然のことらしい。
極端な言い方をすると、宅建試験は「世の中に役立つ人材を育てる試験」ではありません。
ここで学んでいるのは、法律ができた意味や必要性ではなく、あくまで不動産ビジネスに必要な実務なんです。
不動産会社が宅建士を採用するための試験です。正義だ、人助けだ言わず、不動産会社のお金儲けを手伝ってもらう人を選ぶための試験。
どの業界でも会社が求めるのは、法律の矛盾に気づいたからといっていちいち手を止めたりせず、粛々と業務を遂行できる人です。
だから宅建業法や民法の中に「納得できない」ことでも、まずは覚える。(そこから先は自由でしょうけど)
「宅建士として世の中を変えたい人試験」ではなく、「宅建士がどんな法律に縛られているのかを知っている人試験」に受かろうとしてるんだと思えば、法律がどんな内容だろうが関係ないですよね。
法律は日本語で書かれているのではない。「日本語+中国語+古文」の【ミックス言語】で書かれている。
あ、例え話です。イメージです。
本当に中国語だか、古文なんだかは知りません。調べる気もありません…(→おいっ)
法律は一見、日本語で書かれているし、漢字も知ってるから、なんとなく雰囲気で解けそうな気がするんですよね。で、意味をググることなく学習を続けていると、実際は意味がとれてなかった、なんて経験が何度もありました。
この「一見、日本語で書かれている」ってとこが厄介なんですよね。
例えば・・・
「~の用途に供する場合」 ⇒ ~に使いたいなら
「~を具備する」とか ⇒ ~を手に入れた時、取り付けた時、
「従前の宅地」 ⇒ ~それまで使っていた宅地
とか
読めそうだけど、古い言葉、古代の言語ですよね。
だから、おもいきって「違う言語」だと思った方が、私は腑に落ちたんです。
民法が書かれた当時、日本語はまだまだ中国語の影響を受けてそうじゃないですか。
日本語を読んでるんじゃなく、「ミックス言語」の翻訳作業をしていると思えば、むかつきも減りました。
(そもそも民法は、フランスとドイツの法律に学んでつくられたそうですが…)
「宅建テキスト」は「クレーマー対応マニュアル」「悪質トラブル事例集」である。
先程の話と重なりますが、そもそも不動産について勉強しているわけですから、当初は「お客様のためになるサービスの心得」を学んでいるんだと思っていました。
宅建の過去問を解いていると、宅建士を5人に1人おかなければならない、とかは「なるほど、その方がお客さんは安心だよね」と思うんですが、
一方、別のテーマに入ると、「人をだました場合」、「代理権がないのに代理権があるように振る舞った場合」「同意を得ずに家を売った場合」「登記をしていない場合」など、きな臭い人物が登場しはじめます。
「こんなズルい客を大事にしなきゃならないの?」「なぜそんな失礼なお客の話をする?」「それ、犯罪行為じゃないの?」という内容がしれっと書かれている。
「こんな卑怯な客の話にページを割かず、良心的で困っている人のために役立つ知識を教えてよ」と思ってましたが、ある時気づきました。そこを狙っているんだと。
そんな客が来たら大変ですよね、こうやって断ってください、という事例集を学ばせているんですよね。
宅建テキストは、やっかいな客からのクレーム事例集、「トラブル対応マニュアル」なんですね。
大部分のお客さんはまともですし、普通に学んで入れば困ることはないのだと思います。
「悪質客の対応マニュアル」
そう思ってテキストを読めば、納得できるようになりました。
宅建試験の問題は、民法の条文を「数文字変えたもの」が出て来る【民法パクり問題】
「数文字」というのはたとえです。実際は数行変えた問題も多いですよね。
宅建過去問は法律の文章のパクりでできています。(⇒言い方悪いな、、、)
過去問、法律からの出題例:
これは問題を解くテクニック論になるのでしょうか。
試験に受かりたいなら、民法の文章や独特の言い回しから逃げてはいけない、ということです。
宅建講師の方はわかりやすいので、条文を説明しても「これはこういう意味」と優しい意味に翻訳してくれますが、イメージをつかんだら実際の文章でも読めるように練習しなくちゃいけないんです。 ここからが長く、大変なんですよね・・・
宅建に短期間で受かるコツは「法律に苦手意識がないこと」と言われたりしますが、
合格者は、「宅建業法〇条の文章には~」と法律の条文にまでしっかり目を通しているんじゃないでしょうか。
私は法律はわかりにくいし、日本語なんだから試験本番で読み解けばいい、と思って条文勉強をスルーして落ちました。
いけそうな気がしますが、試験には制限時間もあるので、慣れていないのにあの分量を読み解くのは厳しいと思います。
(もちろんオリジナル問題もたくさん出るんですが、この宅建の問題のつくりかた、「民法の条文パクり問題」について知ってるだけで、だいぶ余裕が出ると思います)
まとめ:
なんだか精神世界の話みたいになってきましたが、自分が「初めに知っておきたかったこと」を書いてみました。