「みんみん」で餃子を食べるため、東武宇都宮駅からバスでJR宇都宮駅に移動してきた。エキナカを通って「駅東口店」を目指す。(夏の終わりの栃木旅2018の続きです)
※こちらの「駅東口店」は再開発のため、2020年2月に閉店してしまいました。
目次
迷わず見つかる ”ポツンとみんみん”駅前店
バスを降りた西口が繁華街で餃子屋がひしめきあっていたので、いざ東口についても「みんみん」が見つからなかったらどうしようと心配していていたが、拍子抜けするぐらいすぐに見つかった。
なんせ駅の渡り廊下からすぐに見える。すごい目立つ。
東口は「みんみん」しかないのか。ポツンと一軒家ばりのポツンと「みんみん」状態だった。(隣に別の店あるけど)
遠目から行列ができているのがわかる。
「みんみんじゃない方」の餃子店が誘惑
道路に降り立つと平屋の餃子店がひしめいていた。
これも「みんみんか? みんみんの別館か?」と思ったが、看板には「宇都宮餃子館」とある。餃子人間のイラストがあるので、これが噂の餃子像?「みんみんちゃん」とかのゆるキャラか!? と思うも、似てるが違うようだ。・・・落ち着かない。
餃子タウンの仕組みはわからないが、とにかく「みんみん」よりも猛アピールを仕掛ける宇都宮餃子館」という餃子屋さんがすぐ手前にあることを知った。
おいしそうな香りに揺れたが、あくまで今回の目的は宇都宮名物の「みんみん」である。店へと向かった。
いざ「みんみん」へ
「みんみん」の列は店の入り口から側面ぐらいには伸びていた。行列の最後に並ぶ。観光客なのか、大きなリュックを背負った男子大学生のグループが興奮気味に餃子の話をしている。遠方からでも訪れたい店なのだ。
列はどんどん進んで15分もしないうちに呼ばれた。回転が早い。
みんみん店内
店内は満席で、中華料理店らしく賑やかだった。テーブル席だけではなく、カウンター席も多い。会社帰りのサラリーマンがひとりで食べている姿もある。若い店員さんたちがせわしなくお盆を運んでいて活気がある。
2名で入店して、案内されたのは8人掛け?テーブル席に相席。手前に座る。奥ではすでに中年のご夫婦が座っていて、我々に気づくとかばんを寄せてくれた。軽く会釈して座る。物静かだが品の良さそうな二人で安心した。地元の方のようだ。
メニューは餃子だけ。いさぎよい。お得。
メニューはシンプルで、焼き餃子と水餃子、揚げ餃子のみ。それにライス、漬物、あとはドリンクだった。餃子はどれも6個で230円(+税)、ライスが100円(+税)だから驚く。いいんですか?
母と二人で焼き餃子1皿と水餃子1皿、ライス2つを注文。
これでも二人で1000円かからない。いいんですか?
味は?
運ばれてきた餃子はいわゆる扇形ではなく、細長くスティック状の形をしている。
まずは焼き餃子。おいしい。じゅわっと肉のうまみが感じられる。あっさりしてるので個人的にはもう少し味がしっかりついていてもイケました。
続いての水餃子も(私には)具材の味つけが少々薄かった。お湯味の餃子を食べている感じ(おい!)。テーブルにはラー油があるので、お好みで調整してねということかと、ラー油をつけるが、お湯とラー油を食べている感じ。お湯すごい(おいおいっ)。混ざりあわない。しかしラー油単体だとおいしい気がする。この素材感、絶対こだわりのラー油です。
その一方、皮はもっちりしておいしいかった。さすが水餃子。小ぶりでするっと食べやすいし。
ライスは普通サイズにしたが、量が多くて内心「やった!」とすごく喜んでしまった。バイトさんがよそってくれたのか、盛り付けごときに何のポリシーもないという素朴さが潔い。宇都宮を感じる。
いわゆるファミレスや弁当屋で見かける、キレイに山型に盛ったごはんではなく、近所の息子さんが食べるためにしゃもじでのせた、という感じ。家庭っぽい。肝心のお米も、キラキラ輝くもっちり食感ではなく、家の炊飯器で炊いたような素朴な味だった。まさしく日常感。
味が薄く細長い餃子とそっけない大盛ごはん。
・・・楽しい!
宇都宮餃子の地元の名店でソウルフードを食べているという興奮!!!(へんな世界に入ってんな)
店にはひっきりなしに客が訪れ、お土産売り場の餃子には次々と注文が入っていく。
隣のご夫婦もお土産を注文していた。食事中会話もなく、それほどおいしそうに食べていなかったように見えたが、まだ家でも食べるのだろうか。人ってわからない。
店を出た帰り道、お土産に「健太餃子」を買い、食べ比べした
我々はというと、先程気になっていた「宇都宮餃子館」に寄ってお土産の餃子を買った。待ち時間にググったところ、こちらも「健太餃子」という有名店だと判明したからだ。あの餃子人間は「健太」というらしい。さぁ宇都宮餃子の食べ比べである。
健太餃子は味付けが濃くておいしかった。みんみんと比べ、しっかり味が付き、具材も食べごたえがある。私は「健太派」のようである。結局その日の夜食に食べ、次の日の朝食にも食べた。お土産に買って本当によかった。
後日調べたら、健太も家で買えるとわかった。結構買い込んだんですけど。いつか餃子をプレゼントしなきゃならなくなった時のため覚えとく。
後日譚:宇都宮餃子への理解を深めた
後日ネットで調べると、他県民からすると、宇都宮餃子はたしかに味付けが薄いとあった。というのも、小腹がすいた時にスナック感覚で食べられるのが愛される所以だというのだ。
餃子の値段は安く、気軽に外食できる値段に設定されている。おなか一杯になれる。そして薄味なのは、食べ飽きないため。良くも悪くもあっさりしている。栃木県民の暮らしに根付いたソウルフードなのだ。
毎日食べても飽きないよう、毎日通ってもらえるよう「おいしすぎない」味付けにしているサイゼリアと一緒だな。(サイゼリアは千葉が誇るファミレス)。
では、なぜ数ある餃子店の中で「みんみん」が全国的に有名になったかというと、みんみんの社長がとても宣伝がうまいから、ということだった。(諸説あり)
なるほど。実際に食べてからこうした記述を読むと、なるほどの連続である。
あらためて餃子は栃木の文化なのだと納得。一度行って食べると餃子文化に理解が深まる。