建築基準法で頻出する「2項道路」。初めて聞いた時は「変な名前だなぁ」と思いました。なんなら、ギャグかな?と思ってましたから。
あれからすっかりお馴染みになった今、……相変わらず変な名前だと思っております。
というわけで、ついに調べちゃったんですよ。
そこで、へぇーーほぉーーと思ったことをせっかくなのでまとめておきます。
雑学ぽくなっちゃってますが…
試験には出ないでしょう。
2項道路だけじゃなく、3項道路、4項道路・・・もある!
「二項道路」ってそもそもどんな道路?
テキストの説明では、「建築基準法第43条第2項に定められた道路のこと」
とあります。法律を読むとこんな感じでしょうか
2項道路とは・・・・細い道路のこと。(近くにすでに家が建ってる)
道路の幅は4m以上じゃないといけないのに、2項道路は4mよりも細いんです。
でも、「道路」として法律に認めてもらってる。
2項道路の何が気になるって、本当は道路として認められないのに、見逃して認めてもらってる道路であることですよね。
・・・それはさておき、
道路じゃないのに特別に道路とみなすから「みなし道路」と言ったりします。
(建築基準法で「道路は4m以上ないとダメ!」と決まる前までは認められてたという事情がありますから責められないんですが)
2項道路のネーミング由来を辿ると・・・おそ松さん状態!?
さて、本題の「2項道路は変な名前だよね説」です。
そもそも「2項道路」という名前は
「建築基準法第42条第2項で規定された道路」の「2項」に由来している
とテキストで説明してあると思います。オフィシャルな説明。
「だったら3項道路とか、4項道路とかあるわけ?ははん」と半笑いで思っていたら、
・・・ありました。
建築基準法42条を調べてみたら、道路って2項道路だけじゃないんです。
1項道路、3項道路、4項道路とか、たくさんあるんですよ。
2項道路に兄弟姉妹がいるんです。
この道路たち、上から順番に規則的に名前付けられていて・・・おそ松さんみたいです。
【おそ松さんのような2項道路の兄弟道路】
1項道路
2項道路
3項道路
4項道路
5項道路
…
道路の名前って、大体同じテイストでつけられているんですね・・・
この流れがあってからの「2項道路」だったのか。
確かに、ひまわり道路、ちゅーりっぷ道路、あさがお道路よりは、大人感ある、法律感ある…
めんどうすぎて省略しちゃいましたが、第1項で規定された道路とは、~な道路、第3項で規定された道路は××な道路、とかあるわけです。
例えば、4項道路は「雪国にある道路」のことです。道路の幅が6m以上にしなければいけないけど、6mじゃなくてもOKとされた道路。(→あとできちんと調べる)
これら道路の名称、正しくは「建築基準法道路種別」といいまして、
「1項1号道路」「1項3号道路」とか、もはやロボットの名前みたいな道路もあります。
りんご道路、みかん道路、メロン道路とかじゃないんですね。 (←しつこい)
行政のHPでもこんなふうにかかれてます。
法42条1項1号道路
法42条1項2号道路
法42条1項3号道路
法42条1項4号道路
・・・
これらたくさんある道路の中で、業務でよく扱うのが
第42条1項1号道路
第42条1項5号道路
第42条2項道路 ← みなし道路 宅建過去問で頻出!
だそうです。このうち宅建試験で出題されるのが「第42条2項道路」だったという背景があったんですね。
「2項道路ってなんやねん!」から始まり調べていたが
もはやおかしなネーミングじゃないような気がしてきた。
道路種別…新築を建てるなら「ここは〇項道路なのか?」を知る必要がある
ふざけてしまいましたが、
家を建てる際、自分の家の前の道路が〇項道路なのか、〇項▽号道路なのかというのは非常に大事な問題だそうです。
そんな時は「指定道路図」というもので、はたしてその道路がどういう種別なのか確認する必要があります。
例えば、横浜市はネットで調べられます。
こちらのサイトから 「iマッピー」に進み
「横浜市行政地図情報提供システム」iマッピー
https://wwwm.city.yokohama.lg.jp/yokohama/Portal
住所を適当にクリックすると、知りたい住所も入力できます。
左の欄に「建築基準法道路種別」とあり、「法第42条第2項道路」と表示されます。
さらにここは市街化区域で、第1種住居地域、準防火地域だったりと規制がわかります。
宅建試験にも具体的なイメージができそうで、便利ですね。