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【宅建】建築主事とはどんな人?偉い?→役所にいる一級建築士さん

kenchikuka

建築確認のパートで頻出する「建築主事」。

建築主事とは誰のことなのか? 何者? すごいの?と思ったので、調べてみました。

宅建のあの建築主事さんは役所で働く一級建築士

ざっくりまとめ

建築主事とは・・・市役所で働いている「建築確認する係」の人。

(正しくは他の業務もあるけど・・・割愛します)

 

県庁や市役所の担当者さん。職員さん。役人のことでした。

市役所にある建築課とか、建築指導課、建築安全課とかにいる人ですね。

 

はじめ
「主事」ってあるから偉い人かと思ったけど、普通の人っぽい。

 

・・・とほっとしていたら、実は建築主事になるのはかなり大変だと判明。

まず一級建築士の資格が必要。

さらに(建築系の)実務経験が2年必要で、

そこから「~検定」に受からなければならない

そうか、建築主事をやってる人はみんな一級建築士なんですね。

普通の窓口のいち職員ではないんです。

はじめ
やっぱ偉い人なのかな?

 

ある転職サイトでは

 役所で「建築確認」や審査の仕事をする職業を建築主事という

とか「職業」として説明してたりもします。

(ちなみに、役所の仕事量が多すぎて、民間でも同じ業務していいよってなってて、

そっちの人は「民間主事」とか「建築確認審査員」と役所の人と区別して呼びますが、割愛します)

 

これ以降は、宅建試験には関係のない話になります。

 

建築主事は「締め切り」が多すぎ!?  実際守れてるの?

しかし建築主事の仕事内容を見ていると、大変そうだなーと思ってしまいます。

building-officer

「建築確認」の業務は、お客さんに図面をたくさん出させて、数字を計算し直したり、建築現場に行っていろいろ計器で測定したり、あーだこーだしなきゃならないので、一件一件が気を抜けないですよね。

 

その上でさらに

建築主事は

  • ~建築確認申請書の受理から35日以内に審査をしなければならない
  • ~ 7日以内に審査をしなければならない
  • ~消防長または消防署長の同意を得なければならない。
  • ~ 確認済証を交付しなければならない

などなど 宅建テキストに書いてある。

めっちゃ仕事多くないですか? 恐ろしい。

 

全国で家を建てたい、建築確認をしてほしいという件数はすごい数なはずですよね。実務では実際にルールを守り、すべてさばけているのだろうか?

 

ということで、調べました。

建築主事の人たちは、実際にこの軒数をさばけてるの?

 

20年前まではさばけてなかったが、今はさばけてる・・・らしい。

 

全国に、建築主事の数は、??人。 (→どこかで見たけど、どこか忘れた)

 

全国で建築確認しなきゃいけない件数は、年間60万件

なのに、なんと90%以上が検査できてるというんです(H28完了検査率約9割)。

kannryoukensa

建築確認検査制度の概要 平成31年3月14日 国土交通省 住宅局 建築指導課

 

すごい! 超人的仕事!

 

と思っていたら、どうやら建築主事だけでこの件数をこなしているわけじゃないらしい。(もちろん民間の建築確認審査員もやってるんですが)

 

建築主事の業務自体は、他の職員(建築職員とか)でもできる。図面チェックとか。

だから最終確認だけは建築主事がするけど、職員さんたちが複数で取り組んでいるそうです。

(ちなみに新入職員の多くはこの建築行政の部門に配属され、法解釈とかを覚えるらしい)

 

そうだよね・・・

 

かつては完了検査を無視してみんな普通に家を建てていた

さっき、今では約90%も完了検査をしているなんて、建築主事はすごい!

といったけど、やはりこれは最近の話で、実は20年前までは38%しか完了検査をさばけてなかったといいます。

大丈夫なの?と疑問ですが、この頃はみんな検査済証をもらわずに、家を建てちゃってたそう。。家を建てたら完了検査を受けてねという国のルールはかなり無視されてた。

 

今でも建築会社のHPとかで

「検査済証がない家をリフォームする場合~」

「なんらかの事情で検査済証がない場合は~」とかの説明を見かけるんですよ。

「なぜ検査済み証がないんだ?」と不思議だったけどゆるい時代があったからなんですね。

 

2004年出版された欠陥住宅についてのある本では

 

当時は建築確認が必要な物件は年間100万軒以上あったのに、建築主事の数は1700人。

ひとりあたり約600軒の建築確認しなきゃいけなかった。

そのため、他の人に家の外観を眺めに行かせ、その報告を聞くだけで、建築確認の検査をしたとして処理していた

 

という記述を見つけました。

ここまで極端かはともかく、建築確認はかつては制度としては機能していなかったんでしょうね。

そうして適当にしていたところ、阪神・淡路大震災が起こったり、耐震偽装の問題が明らかになった。ずさんに建てていた家が崩れて、大きな被害が出ました。

これら実際の被害を受けて、国が放任していた建築確認に本腰を入れだした。それまでなかった中間検査をすることしたり、建築主事の数を増やしたり、民間の会社でも建築確認できるようにしたりと変えていった。その結果、今では約90%の検査済証を発行できるようになったそうです。

 

まとめ

建築主事は「建築確認」や「審査」をする役所の人のこと。

みんな必ず一級建築士の資格を持ってる。不動産に詳しい専門家。

実務はみんなのサポートを受けながら建築確認業務にあたっている。

 

(建築主事じゃなくて、市役所の建築確認係と呼んでくれれば、こんなに混乱しなかったかな…)

 

余談: 宅建試験ではなぜ「建築主事」を覚えるの!?

で、不思議だったのが、試験でなぜ建築主事の具体的な業務とか期日を学ばなきゃならんのかということ。 (普通は気にならん??)

だって、家を建てるなら自分は「建築主」になるわけで、その家主としての申請の手続きだけを学習すればいいんじゃないかと思ってムカついていたわけですよ。

(建築確認の申請も素人は設計士に丸投げするしかないっていうし)

建築確認申請書類の提出を受けた人がどう動くか、までは詳しくはいらないんじゃないかと。専門外すぎというか・・・

それで、勝手にこじつけて覚えることにしました。

 

宅建士は不動産の専門家だから、もしかしたら役所に就職して「建築主事」として働く可能性があるからなんじゃないか・・・ →こういうの「役所就職」というんだって。

(建築主事って一級建築士と宅建士の資格を両方持っていることもある)

 

実際の出題意図は知りません。こじつけて覚えます・・・ぶつぶつ。

 

 

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