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自慢の市立図書館で読むものは

図書館

最近、図書館に通っています。地元の小さな公民館にある図書室ではなくて、市立の大きな図書館です。ここはまるで美術館のような大きさとデザインで、本の種類も豊富。書籍、文庫、地元の歴史の資料も揃う巨大な施設です。できたのは私が中学生の頃で、歴史の先生が早速作ってきたという図書カードを興奮気味に見せて、「かっこいいでしょ! 本が積み重なったこのデザイン!」と生徒相手にひたすら自慢を始めました。これが私にとっての「図書館エピソード0」ですね。先生、大人げないな。無邪気だったんですよ、すごく人気の先生でした。

先生の説明によると、ここは本が何冊でも借り放題。本を読むため自由に使える机もたくさんあるし、さらに、CDや映画のビデオテープ(VHS)、さらには雑誌のバックナンバーに最新号まで無料で読めるんだ、と熱弁していました。中央のロビーは吹き抜けになっていて、高く積まれた本のオブジェが飾られている、そんな夢のような場所がこんな地元にあるのか。私はいてもたってもいられず、この図書館まで自転車を乗り付けることになる。で、30分で着いたけど。そこは地元には場違いなほどきれいで、光を取り入れて館内がキラキラしていた。すごいところができたものだと感動。当時の私は学生だからもちろん小遣い制の貧乏暮らし。ツタヤのレンタルも高いし、本だってそれほど買えるわけではない。まさに救いの神と中学生から高校生まではちょくちょく通い、本当にお世話になりました。

そして現在。私はすっかり変わってしまったようです。当時は自転車で30分で行けちゃう夢の国。それが今や30分も自転車に乗るとぜーぜーします。それならばと大学生になってからは車で行くようになったんですが、次第に200円かかる駐車場料金が惜しく、社会人になってからは再び自転車で節約しながら向かうことに。すると今度は、着いた頃には息切れに加えて筋肉痛です。老化による衰えと、運動不足でしょう。着いてしばらくは手も震えてとても読書なんてできません。

集中力も好奇心もすり減っているようです。浪人の頃などは閲覧席に座ってせっせと受験勉強していた時期もあったけど、今は無理。代わりに机で勉強する学生たちのそばを歩いて眺めます。邪魔でしょうね。当時の私は平日に社会人がいるのが不思議でした。今では大人の事情もわかる年頃です。というか、おもいっきり当事者です。謎が解けたよ、悲しい。

そして昔の私は、書架からアイドル雑誌を机に積み上げ熱心にページをめくっては、今日はどの雑誌を借りるべきか、真剣に吟味していました。何冊借りてもOKなんですが、重いし、切り抜きだらけのページもあって迂闊にすべて借りるわけにはいかないからです。

それからウン十年。現在の私が図書館で読んでワクワクするのは「婦人公論」です。じっとりした悩みを持ったおばちゃんたちが、激動の運命を耐えた人生の達人から励ましてもらうという楽しい雑誌です。(→この説明よ!)。不思議ですね、これがおもしろいんですよ。現在の私は背中を丸めて、ずーっと読み込んじゃうんですよ。とにかく記事がたっぷりだし、生活に役立つ知恵みたいな知識もたまーに身について(→この言い方!)ホント得した気分になるんです。

朝にうっかり新聞の一番したにある婦人公論の広告を見かけると、「あー婦人公論読みたいなぁー!」って、思っちゃったりするんですよ。きょうの体調なら図書館まで30分自転車乗れるかなって。あ、もちろん本屋で購入することもあります。大人なので。

愛読書がアイドル雑誌から、婦人公論。時の流れってすごいですね。健全でしょうか。いや、、、ちょっと自分が怖いですね。

ちなみに私が図書館でもうひとつ楽しみにしている雑誌はJALの機内誌「翼の王国」。その中の吉田修一さんの連載「空の冒険」です。機内誌だから中々読めず、図書館に来た時は何号か読むんです。こっちはおしゃれな文体です。あ、こっちが本当の今の私かもしれません。

 

 

 

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