高圧電線路下。
宅建テキストも終わりそうと喜んだのも束の間、カンタンと有名な不当景表法(不当景品類及び不当表示防止法)でつまづきました。
高圧電線路下にある場合、高圧電線路下にある旨と、そのおおむねの面積を表示すること。
とあります。
高圧電線路下ってなんなのか? そもそも論ですよね… 調べてみました。
目次
なぜ「高圧電線路下」は不当景表法にひっかかる?
「高圧電線」という電線がある
そもそも「高圧電線」というものがあるんです。私は写真を見るまで結びつきませんでした。こちらです。
写真を見ればわかるんですが… 「電気を送る電線」です。
街で見かける電柱と電柱で渡してある電線、家の近くの電線、あれのすごく大きいバージョンです。
「高圧電線」は「高電圧で電気を送る電線」のこと。たくさん電気を送るため、太くて材質もしっかりした電線です。
山奥の発電所から変電所へ、大きな施設同士は鉄塔でつないで電気を送っています。
高圧電線は普通、人が住む家近くには使われていません。ちなみに発電所から家に電気が届くまでに電圧は徐々に下げられますが、その過程で電線の種類も変わります。各家庭に直接引き込む電線「配電線」はこの「高圧電線」とは種類が違います。
ということで「高圧電線路下」とはこれらのような電線の下にある土地のことですね。
宅建「高圧電線路下」の明示義務がある理由
お客さんに「この土地の上空には電線が通ってますよ」とあらかじめ教えなきゃならない理由、もう予想できそうですが・・
景観・見た目が悪い
家の上に電線が通ってたら、嬉しくはないですね・・・
高い建物が建てられない
上空に高圧電線がある土地は建物の高さ制限があります。高い建物は建設できません。駐車場や農地にするケースも多いそうです。
電磁波は体に悪い? うるさい?
電線からは少量の電磁波が出ているそうです。どこまで科学的根拠があるのかは不明ですが、健康被害を気にする人もいますし、電気が流れる際、電線から音がしてうるさいという説もあります。
野鳥が心配
鳥が電線にぶつかって落ちてくる可能性がある。感電する鳥もいるかもしれません。かわいそう。
引っ越そうとしてもなかなか売れない
ネガティブ要素が多いため、いざ土地を手放そうとしても安い値段でしか売れません。
一方、高圧電線路下の土地を欲しがる人もいる!?
逆に「安く購入できる」ことはメリットです。駐車場や農地のために欲しいという層には需要があります。
まとめ
「高圧電線路下」と文字だけだとわかりにくいですが、どういうものかと見れば明示義務がある理由は納得です。
買った土地をあとで実際に見に行き、上空に高圧電線が通っていたら「聞いてないよ!」となりますね・・
余談::そもそも「高圧電線路下」という単語はどこ区切る?
「高圧電線」の「路下」
「高圧電線路」の「下」
なのか・・・結局わかりませんでしたよ。