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【宅建】銀行も債権譲渡するの? 借りた住宅ローンを返せなくなったら?

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前回、「勝手に債権を人に売っちゃうなんてひどくない?」と思って調べたんですが(→債権譲渡とは誰がやってる?なぜ?ひどくない!?

そもそも宅建で登場する借金や債権とは、何の話をしているかというと…

銀行から借りたお金「住宅ローン」 ですよね。

 

そこで「債権譲渡の注意点」をテキストで学ぶということは、こんな疑問が浮かんできました。

銀行は借金の回収を自分たちで行わず、債権譲渡することがある?

はじめ
え!? トラブルになりがちと噂の債権譲渡を銀行もやってる?

調べました。結論です。

ざっくりまとめ

銀行も債権譲渡をしてる。

 

この人(or企業)からは「もうお金を返してもらえないな」と判断したら、

「債権回収会社」に債権譲渡し、代わりに取り立て(集金代行)をしてもらう。

 

この時、銀行より厳しい取り立てをするだろうことは想定済み…

はじめ
子供の頃習った優しい銀行のイメージと違う…!

 

もし銀行に借りたお金(住宅ローン)が返済できなくなったら、突然知らない人から借金の催促がくるってことみたいです。

驚き
一般人はこの銀行の仕組みを知らない人が多く、注意喚起がされていますね… 

 

銀行が債権譲渡するのは「債権回収会社」

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銀行は債権譲渡するんですが、処分したい債権をどんな企業にでも譲渡するわけではありません。

銀行が債権譲渡するのは「債権回収会社」という特殊な会社です。「サービサー」とも呼びます。

乱暴な言い方をすると「借金取り立て専門会社」です。

 

「債権回収会社」とは

そんな会社があるなんて…しかも銀行とつながっているとは驚きましたが、この「債権回収会社」は法務省が許可したれっきとした会社です。

「取り立てを業務として行う会社」として、取締役に弁護士が入ってなきゃいけないとか、警察から見張られたり厳密なルールの上に成り立っています。(参考:弁護士が教える借金と債務整理

「借金の取り立て」といえば怒声や暴力のイメージ(闇金ウシジマくんとか)がありますが、この債権回収会社では、荒っぽいことはせず、あくまで法にのっとって債権の回収を行います。取り立ては「マイルド」ともいわれます。(例:裁判を起こして給料や銀行口座を差し押さえる)

こういう国がお墨付きの会社に、銀行は債権譲渡をするわけです。

金融機関にとっては、回収困難な不良債権を自社から切り離して専門会社に丸投げができるため、こんなに便利な存在はありません。債権回収会社は、大手金融機関の子会社や関連会社であることも多いです。        弁護士が教える借金と債務整理

 

なぜ債権回収会社は、銀行が回収できなかった債権を回収できる?

 

譲ってもらった債権は、銀行が手放した債権。銀行がお金を返してもらうのは諦めた「いわくつきの債権」なのに、なぜ債権回収会社は回収できるのでしょうか。

それは、銀行が立場上できない取り立てができるからだそうです。

何せタダ同然で「仕入」していますから手間ひまと費用は惜しみません。例を挙げますと①債権者による破産申立、②詐害行為取消訴訟、③共有物件の持分仮差押などです。

銀行なら、実益がない、やり過ぎ、品位に欠ける、として手をつけない措置です。

引用:サービサー問題を考える「不良債権処理」を借り手側からみて

 

「債権回収会社」の存在が認められた背景

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むかし債権譲渡といえば、個人や企業、弁護士の間で解決できていたそうです。

それがバブル崩壊の時期、銀行に借りたお金を返せない企業が急増しました。銀行が回収できない債権、つまり「不良債権」があまりに膨大になり手に負えなくなったので、政府が「債権回収を専門に行う」会社を認めた経緯があります。

 

債権回収会社は儲かる?

儲かります。

 

特に、不良債権が溢れていた時代には、

銀行から630万円で買った債権を112億円で回収した例もありました(2004年頃)。

引用:「不良債権ビジネス」の底知れぬ闇

 

しかし現在、銀行の不良債権はバブル崩壊時に比べるとだいぶ減り、債権回収会社も稼げなくなっています。これからは国民年金保険料の滞納者から取り立てを行う、新たな業務も請け負えるよう政治に働きかけているそうです。

 

債権回収の具体例

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債権回収会社は、銀行よりも時間と手間をかけられるのが強みです。

例:会社が倒産し2500万円の借金がある男性。今はお金がないから月1万円の返済で許してほしいという。ただし豪華な暮らしをしていることに疑問を持った債権回収会社は、生命保険会社、帝国データバンクなどで調査。実は2000万円の資産があることがわかり、証拠をつきつけ回収することができた。

例:高齢者の中には「なんとしても全額返済してい」という強い意志を持つ方が多い。ただし年金暮らし。その誠実な姿勢をみて借金を減額した。

債権回収会社も全額を回収できるとは思っていないので、相手次第で免除や減額に応じる柔軟な対応をとります。

 

しかし、銀行が「債権譲渡」するのはアリ?

銀行が債権譲渡をするのは無責任ではないか、という意見も見つけました。

そもそも、銀行が審査してお金を貸した客です。その客の事情もわかった上で柔軟に対応してきたし、客もそのつもりのはず。それが債権譲渡されると、新たな取り立て会社はそんな以前の銀行と客との約束は関係なく襲ってきます。

銀行は、自らは回収する意思のない無担保債権の譲渡はせず、内部で直接償却し禍根を絶つべきことを強く求めます。

引用:サービサー問題を考える「不良債権処理」を借り手側からみて

 

まとめ

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後半、債権回収会社の話になってしまいましたが・・・一見、上品に見える銀行がどのようなところに債権譲渡しているのかを確認しました。

 

余談:

「銀行」「債権譲渡」と眺めていた時、ふと気づきました。

これ、NHKドラマ「ハゲタカ」ですよね。 なぜ気づかなかったのか…

 

今じゃ家政婦のナギサさん、大森南朋がハゲタカファンドとして銀行の不良債権を買い叩く話です。会社の債権て2000円で買えるんだ…老舗旅館なのに紙切れ1枚で外資に売却された通知されるんだとか…衝撃でした。

 

当時は不良債権が問題になってましたよね。

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