宅建試験の統計で登場する「白書」という言葉が気になります。
いざ中身を見ると単にデータ集計した統計なのに、わざわざ「~統計」と呼ばずに「白書」とか気取った呼び名をつけてる理由は何なのか? すごいデータなのでしょうか。
試験に必要な知識なのか、気になって調べてみました。
白書とは、政府がつくった公式な調査報告書。
イギリスの政府書類「white paper」を直訳したもの
宅建の試験対策としては、あまり深い意味はなさそうですね・・・
目次
「白書」とは政府の公式な統計!?
官公庁が毎年あれやこれやと発表している白書。政府の公式な文書のことです。実は「白書」と呼ぶには閣議を通す必要があるそうです。本当は気軽に名乗ってはダメなんですね。
正式書名または通称に「白書」の名称を使用するものについては閣議了解を必要とする。
引用元:ウィキペディア
このウィキでは「白書」と呼んでいいのは13種類しかない(2008年)とあるが、ざっと数えて40種類以上あるんですけど… 首相官邸・白書(平成29年)
イギリスのマネしてつけたから「白書」
この政府の文書である「白書」。英語に訳すと「white paper」となります。
そのままやんけ。ギャグかいな。と思ったんですが・・・マジなやつでした。
しかもパクったのは日本のほう。そもそもイギリスでは内閣が議会に提出する報告書をwhite paperと呼んでいました。報告書の表紙が「白かった」から。今は「white paper」は政府報告書として浸透しています。
ということで日本もそのままいただき、直訳したのが「白書」の由来だそうです。
イギリスギャグでしたね。
ちなみに外務省の正式な文書だけは「青書」と呼ぶ
「外交青書」といいます。これもイギリスの議会を見たら外交関連だけ青い表紙が使われ「blue paper」と呼ばれていたから。日本もこれにならったそうです。
他の省庁は「白書」なのに。
「白書」も「青書」も役割は同じです。
宅建試験の統計で出題される「白書」は2つ
「土地白書」→ 土地取引件数(売買による土地所有権移転登記の件数)が出題
「国土交通白書」→宅地建物取引業者数が出題
この2つは公式な政府の統計データですよってことですね……だからといって特に試験の解法が変わるとか全くない。
ちなみに宅建で出題される「白書」じゃない統計問題としては以下があります。
・地価公示
・建築着工統計
・不動産価格指数
こっちの方がよく出題されますけどね…
ひとくちに「統計」といっても、そのデータは「指数」とか「統計」とかバラバラ。統一感がまったくない。ここが統計のよくわからないところですね…
世の中「白書」だらけじゃない!?
そもそも「白書」は政府のお墨付き書類しか使っちゃダメとしていますが…「親バカ青春白書」「幽遊白書」とか「白書」ってたくさんありますよね。
実はこれらは全部政府が裏で指示をしてつくった作品で・・・なんてわけではない。
この「白書」は物語の意味で使われてますよね。それっぽい文書はすべて「白書」でいいんですよね? 威厳がないけど…
まとめ
・「白書」とは政府がお墨付きを与えた統計、集計データのこと。
・しかし国民は物語にも「白書」という名称を使っている。もはや何でもいいんじゃないか。