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【宅建】擁壁とはこれ→写真で解説。擁壁は誰でも設計できます(原則)資格いりません

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「擁壁」って知ってましたか?

私は知りませんでした。建築用語でしょうか。

宅建テキストでは文章しか載ってないです。宅地造成等規制法で頻出してますが…

写真を見て思ったのは、土木や建築を学んでない私が、文章だけで擁壁問題を解くの無理でしたね・・・

逆に写真見たら一発でした。

はじめ
…擁壁、知ってました。
ざっくりまとめ
  • 擁壁とは… 写真を見て覚える(後述します)
  • 擁壁で抑えこんでいる土は、雨を吸うと膨らむ。
  • 擁壁の表面をよーく見ると、数か所穴が開いている ⇒この穴から土が吸った水を逃がしている。
  • 「擁壁」は誰が設計してもいい(原則) ⇒土木会社の兄ちゃん・お父さんが設計して作っている
はじめ
「擁壁の設計は原則資格いらない」を知ったことで、過去問(平成25年問19)が解きやすくなりました

宅建の「擁壁」とはこれ 試験頻出の建築用語

山の崖崩れ、土砂崩れを防ぐ擁壁

これ、コンクリートカバーかと思ってました…

山の近くの通学路で見かけました。子ども心に「なぜこんなとこにカバーつけてるのかな?」と不思議でしたが、土砂崩れ防止だったんですね…

カバーじゃなくて壁だったとは・・・

 

個人住宅の擁壁

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引用:スマ研

はじめ
デザインが豊富で驚いています。

このような素敵なお宅、高いところに家建ってるんだな、としか思っていませんでしたが、斜面に家を建てているという意味だったんですね…

場所によっては、家を建築する際、宅地造成規制法での許可が必要になる場合もあります。大きな工事ですもんね…

 

「擁壁」と「排水施設」はセットで設計する

近くで見ないとわかりませんが、擁壁の表面にはところどころに穴が開いています。

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引用:スマ研

雨が降ると、土が雨水を吸い込んで崩れてしまいます。なので擁壁にはところどころ穴を空けて水を逃がしています。こういうの排水施設っていうのかな…

 

「擁壁」過去問 平成25年問19.1 ある疑問が…

この問題を解いて、気になることがあったんですよ…

Q、宅地造成工事規制区域内において宅地造成に関する工事を行う場合、宅地造成に伴う災害を防止するために行う高さ4mの擁壁の設置に係る工事については、政令で定める資格を有する者の設計によらなければならない。

〇か×か?

平成25年問19.1

・・・

・・・

・・・

正解 × 4mなら、いらない。

高さが5mを超える擁壁の設置は、一定の資格を有する者の設計によらなければならないが、このケースは4mなので資格者の設計いりません。

 

大きな擁壁は、資格ある人に設計してもらいましょう、という問題ですよね。

・・・ということは、

はじめ
小さい擁壁なら、素人でも設計していいってこと?

事務のおばちゃんでもいいの?

ランドセルしょった小学生でもいいの?

擁壁って、災害防止ですよね。…そんな軽い感じでいいのでしょうか。

原則「擁壁」は誰が作ってもいい。→資格いらない。

調べて驚きました。

擁壁は設計にも施工にも、特別な資格は必要ありません。

引用:yahoo!不動産

 

型枠と鉄筋を組んで後はポンプ車で生コンを流し込むだけです。
設計士が勉強しても出来ませんが其処らへんのへなちょこ爺さんならやれます。

 

お兄さんでもできる!?

おじさんでもできる!?

要は、土木の設計屋さんや工事業者がやっている、とのことだそうですが…

そんなカジュアルだったとは…

 

5mを超える擁壁の設計→ 一級建築士じゃなくてもいい

「小さい擁壁」は誰でも作れる、とはいえ「大きな擁壁」となると違いましたよね。

 「高さ5メートル以上の擁壁」の設計は、一定の有資格者の設計によらなければならない

とあるので、「一定の有資格者」とは?を調べてみたら…

予想より厳しくはなかったです。条件はこちらです。

(1) 大学において、正規の土木又は建築に関する課程を修めて卒業した後、土木又は建築の技術に関して2年以上の実務の経験を有する者
(2) 短期大学において、正規の土木又は建築に関する修業年限3年の課程(夜間において授業を行うものを除く。)を修めて卒業した後、土木又は建築の技術に関して3年以上の実務の経験を有する者
(3) 短期大学又は高等専門学校において、正規の土木又は建築に関する課程を修めて卒業した後、土木又は建築に関する課程を修めて卒業した後、土木又は建築の技術に関して4年以上の実務の経験を有する者
(4) 高等学校又は中等教育学校において、正規の土木又は建築に関する課程を修めて卒業した後、土木又は建築の技術に関して7年以上の実務の経験を有する者
(5) 大学院に1年以上在学して土木又は建築に関する事項を専攻した後、土木又は建築の技術に関して1年以上の実務の経験を有する者
(6) 技術士法による第二次試験のうち技術部門を建設部門とするものに合格した者
(7) 建築士法による一級建築士の資格を有する者
(8) 土木又は建築の技術に関して10年以上の実務の経験を有する者で、都市計画法施行規則第19条第1号トに規定する講習(※)を修了した者

引用:国交省 宅地造成法の概要

 

「建築主事になるには一級建築士の資格が必要」でしたが、擁壁は実務経験の方が求められているんですね。

 

余談:そもそも宅地造成規制区域に家を建てたら危なくない?

宅造法を学んでいて、いっつもこれが疑問でした。

危険エリアに住む人

「宅地造成規制区域」とは大雨で土砂崩れが起きやすいところですよね。宅造法を守れば住んでいいよ、としているものの、こんな危ない土地を売っていいのか? 土砂災害が起きる土地に住みたい人なんているのか? と思ってました。

現実には、いらっしゃいます。

近年、大雨の土砂災害で被害に遭われた方は、宅地造成規制区域に住んでおられたとの報道がありました。本来、住むのに適さない場所ですが、祖父母の代から定住していたり、金銭的な理由でここしか買えなかったり、そもそも危険だと知らなかった、など事情があるようです。

悪質な不動産屋が販売している

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イラストはイメージです

しかし一方で、悪い不動産屋や大手の不動産会社の中には、危険だと知りつつ「大丈夫だから家を建てませんか?お安くしますよ」と社会的弱者に売りつけているケースも問題になっています。

住みやすく安全な土地はすでに売れてしまっていて、質の悪い土地しか残ってない。傾斜地は危険だから地価が安いです。それで弱者に売って儲けようという業者が暗躍している。

こういう不幸をなくすため宅造法ができたそうですが…被害を防ぎきれていはいませんよね

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